伝統ある女学院が舞台の作品です。
物語は、恋愛ADVとしては基本の流れで、ヒロイン一人ひとりに何らかの悩みがあり、主人公と接するうちに徐々に解決していくというもの。
キャラクターは、元気な娘、大人しい娘、落ちついたお嬢様、優しい先輩教師、と普通なラインナップで、主人公も、変なことは言わないし、しないし、させないし、と普通の新任教師です。
ちょっと古めかしいというか、最近の学園ADVにはない、落ち着きのある作風でした。
こぢんまり
赴任してきたばかりの主人公は、学院で起こった魔女騒動の調査をすることになるのですが…。
女学院らしく、ちょっとお行儀良すぎたのかなという印象ですね。
物語のオチが、土壇場でコロッと一転する小技の効いたようなのは刺激があって良かったのですが、全体として見るとあっさりし過ぎで味気なくて、いまひとつ心に残るものがありません。
とはいえ、読み終えたあとに「innocence pain」というタイトル名と物語の内容が、頭の中でふわりと自然に結びつくような、こぢんまりとした作品構成に好感を覚えたのも事実です。
破綻がないかわりに、飛躍もない。
最後にがっかりさせられて、序盤に楽しんだツケを払わせられるような、ズルい裏切りのないことが本作の美徳だと思います。
総評 D
本作はおそらく、ストーリーで読み手を楽しませるのが目的の作品ではなくて、女学院の日常を透き見するような、精神的な欲望とか願望を満たすことを主目的とした作品なのだと思います。
何となくダラダラ日常が流れて、ちょっとハプニングがあって。
その日常のまったりした感じに、読み手は満足するのでしょう。
乱暴な言い方をすれば、たぶん本作は精神的なヌキゲーのようなもので、あくまで淡々と女の子の日常を描いておれば良いのであって、話が面白い必要はないのです。
だから、面白い、つまらんの二択になるといけませんが、女学院モノとしてアリかナシかということであれば、当然アリな作品だったと思います。
無目的に何となくインストールして、だらだら遊べる肩肘張らないところが、昔気質なエロゲーらしくて癒されました。