発売日:2006/8/13
原画:己即是空
シナリオ:健速

キラークイーン

バトルロワイヤル風な設定。
だけれども、根本的にそれとはまったく視点の違う作品。
まぁ映画しかみていないので、実際は違うのかもしれませんが…。

総評
本作の主人公は、御剣総一という青年。
でも、プレイしているぼくたちの視点は、たぶん総一ではありません。

主人公たちを拉致して、殺し合わせている管理者。
殺し合いをみて楽しんでいる観客。
ぼくたちは、その観客のひとりなのだと思うのです。

だから本作に関しては、ストーリーの話はやめておきます。

主人公に共感できないとか、
ご都合主義だとか、
すぐ殺人者が分かってしまうとか、

ふつうにADVとして読むと、イラつくこともきっと多いと思うけど、
「自分はただの傍観者である」という立ち位置を受け入れてさえしまえば、
これは本当に面白い。ユニークな作品だと思えました。

目の前で展開される、結束も、裏切りも、すべてを丸呑みする。
ただひたすら、観察することに徹する。

選択肢がないのを不思議がる人もいるみたいだけれど、
ぼくは逆にそれで正しいと思っています。

だって、総一たちは勝手に行動しているだけだから。
与えられたルールの中で、登場人物たちが必死にもがく様子。
ぼくたち観客は、それを眺めて楽しむだけ。
そういう作品なのです。きっと。

……と、まぁこれがぼくの解釈というか、読み方だったのですが。

実際、作中に管理者の存在がちっとも出てこないことからも、
ぼくがしたような視点で読むことも想定されていたように思います。

蛇足になりますが、よりこの視点を強調するのなら3つめのエピソードを作って、
最後にプレイヤーが殺害されるEDを描ければ面白かったかもしれません。

エピソード1で主人公たちがコントロールルームにたどりついたように、
今度は、観客がいるフロアにも主人公らが侵入してきて。
そして、主人公たちがPC画面のこちら側に向けて言葉を発する。攻撃をする。

殺し合いの様子を娯楽として面白がる
ぼくたちプレイヤーが全滅することが、トゥルーエンド。
まぁそこまでやると、わざとらし過ぎて鬱陶しいのかなぁ…。

まぁ妄想話はさておき、久々にスマートでキレのある作品にであえて嬉しかったです。
感動も共感も一切なかったのに、でもとても楽しかった。
続編? のシークレットゲームをやる前に、一応プレイしてみて正解でした。

written on 2009.6.7

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