発売日:2007/2/2
シナリオ:木緒なち/渡辺僚一/やなちぃ
原画:司ゆうき/ミヨルノユメギ/笹井さじ/秋雨前線

ナツメグ(おまけ感想)

本作の特徴であるRES。
そのランダム・イベントの感想を個別に書いてみました。
並び順は適当です。

闇鍋inサマー
青山ゆかりさんの上手さが際立っていました。
『ギャー、アップルパイまずっ。なんちゅーもん入れてくれるのよ、あんたは!』
の一言は個人的に名セリフ。
5回聴いて、5回とも笑いました。

Meの弁当を喰らえ
主人公が、各人のお弁当を見て、持ち主のプロファイリングをしようというネタ。
なんだけど、分析結果が、弁当の内容と無関係なのは笑うところなのか、突っ込むところなのか……。
弁当からプロファイリングする発想が面白いと思っただけに、肝心のプロファイリングの内容が適当で残念でした。
時間をかけてアイデアをしぼれば、確実に面白くなっていたイベントだと思います。
実にもったいない。ネタの浪費です。

料理の別人
皆でお菓子作りをしよう、というイベント。
特筆するべき点はなく、どちらかと言うと、由佳子やほとり関連のシナリオ進行を意識した構成でした。
そつがなくて何も指摘するところはないし、普通に楽しいイベントです。

肝試験
『これからきもだめしをする、というのにみんな緊張感がない』
の一文が、後々の大きな伏線になっていたとは思いもしませんでした。
学校で肝試しと聞いた瞬間、早合点して最高にベタなやつを想像した僕は、ギリギリのところまで騙されてしまいました。
突如明かされる驚愕の超設定に「おぃおぃマジかよ。駄作決定か?」と、本気で評価を落としかけたほどです。
まんまと騙された主人公は本気で恐がりますが、僕は別の意味で騙されてしまい、それが無性におかしくて、大笑いしたイベントでした。
ひょっとすると、「そこいらのB級作品と一緒にしてくれるなよ」という、制作者からの軽い牽制だったのかもしれませんね。

★を見る人
停電で部活が中止になって、代わりに皆で星を見ることになります。
いかにも青春な、お得意のパターンでした。
主人公が今回の停電を『シゲオのロクでもない企画を、文字通り闇に葬り去ろうと神様が頑張ってくれたような気がする』と解釈するのが良いですね。
この一文で、このエピソードがグッと引き締まった気がします。
上手いなと思った瞬間でした。

しかし、中止になってしまったシゲオの企画、AVのアフレコ会は是非とも見てみたかったです。
キャラのイメージが壊れる可能性はありますが、あったら間違いなく笑っていました。

G線上の悲劇
実梨がゴキブリ嫌いという設定には、妙に納得させられました。
実は、彼女の実家はお好み焼き屋なんですよ。
飲食店にゴキブリはご法度だから、凄くよく分かる設定でした。
と、まあ、これは僕の勝手な解釈で、本当は、小さい頃に大量のゴキブリを見て気絶したことが原因のようですが…。

ゴキブリ撃退商品のジレンマについて言及しているのが、個人的にヒットでした。
一旦、ゴキブリを引き寄せてから、巣に戻ったところを一網打尽にするという点で。
僕もゴキブリ嫌いなので、この理屈はよく分かります。

一周回ってネコミミ
シゲオがネコミミを持ってくる話。
皆のネコミミ姿が見られるというだけの話で、そこそこなエピソードでした。
出来ればもう一工夫欲しかったですね。

たとえば、このイベント中にも登場しましたが、主人公の担任教師である桜井先生(20台後半&独身)に、どうにかしてネコミミを着けてやろうと、部員総出で東奔西走する、といった具合に。
そうすれば、単にネコミミを見せたいだけのイベントにならず、教師に対してイタズラをする、学生らしいエピソードとして話がまとまっていたように思います。

王様は誰ですか?
割り箸を再利用するために始めた王様ゲーム。
由佳子にモノマネさせるのが面白かったです。
まどか先輩のマネで『あ、あっちゃん!…ぶ、ぶ〜ぶ〜…』とか。
「カツオ→小川→ワカメ→めまい→イクラ→ラップ→ふね」と、苗字の磯野をネタにした、まゆかとのしりとりも良かったです。

お好みでどうぞ
実梨のお店に集まって、皆でお好み焼きを食べるイベント。
主人公の思いつきで、出来上がったお好み焼きに、皆がそれぞれマヨネーズで似顔絵を描くのですが……。
『絵が描いてあると、もったいなくて食べづらくて』
『崩しちゃわるいような気がして』
と尻込みする皆を余所に、ヘラで次々と絵を潰して、食べるように促す実梨の、あねさん風の感じが好きですね。
実梨の気安い雰囲気。とっつき易い感じがよく出ていました。

ゲーセン館主人
カラオケ帰りに皆でゲーセンへ。
ほとりの『夢と希望がぎっしりつまってる音がしますね〜』という、ゲーセンの第一印象が好きです。
今はもう、うるさいとしか思えませんが、小さい頃はそうでもなかったのかもしれないと思うと、たかがゲーセンとは言え、少し懐かしい気がしました。

あと、エアホッケーのタッグ戦で、同チームにも関わらず、顔を押しつけ合うようにしていがみ合う実梨とセリスの絵面は、作中で一番のお気に入りです。
喧嘩するほど仲が良い、を地で行く2人が微笑ましいイベントでした。

カンニングライフキング
次の時間は小テストらしい。
シゲオの情報を聞いた主人公は、カンニングするために協力を要請します。
誰に協力して貰うかによって色々な展開をするのですが、セリスの方向音痴をオチにしたのが、意外性もあり面白かったです。

それにしても、この回のセリスの駄洒落はいつになく滑っていて、つまらなかったなぁ…。
『てぇへんだ、てぇへんだ。底辺かける高さ割る2』とか
『納得納得、納豆食う』とか。
つまらない駄洒落を考えるのって、かえって苦労するんだろうなぁ…。

BBQへの羨望
夜。学校の屋上でバーベキューをするというお話。
昔、『D.C.』という作品で、屋上で鍋をする姉妹がいて好きだったのですが、こういう悪意のない「健全な校則違反」が僕は大好きです。
見ていると楽しい気持ちになれます。

ブラクラを潜り抜けて
職員室のネットからエロ画像を見ようと画策する主人公とシゲオ。
おっさん教師の桑本が、職員室のパソコンでエロ画像を見ている現場を押さえた2人は、黙っている代わりに、自分たちにも後でこっそり見せるように要求します。
いやぁ何ですかね。もうこの時点で微笑ましいですよ。
最近の糞ガキなら、これ幸いと、遊び感覚で教師を免職に追い込んだり、恐喝くらいやりそうなものですが、要求が「エロサイトを見せろ」というのだから、実に平和じゃありませんか。
やっぱり、子供はこうでないといけません。
後日、悪ガキ2人にどうにかして灸を据えてやろうと、ニヤニヤしながら策を練る桑本の、無邪気で子供っぽい感じも、聖職だったころの教師を彷彿とさせてくれました。
妙なところでホッと和んでしまうエピソードでしたね。

山本4番勝負
セリスの執事、山本さんに、セリスを部員として認めてもらうために勝負する話。
勝負する順番が入れ替わるだけで、選択肢に意味がなかったというところで、評価が下がりましたが、内容自体はけっこう面白いです。
中でも、実梨と山本さんの料理勝負が好きですね。
実梨の得意なお好み焼きで勝負するのですが、結果は、割り箸に戸惑うセリスに、そっとナイフとフォークを差し出した山本さんの勝ち。
箸を使えないことの言い訳に、『いいじゃない、私はハーフよっ』と答えるセリスに『ハーフなら箸一本で食べなさいっ』とツッコミを入れる実梨。
頓智の利いた応酬で笑えます。

夜がプール!
タイトルは多分「夜が来る!」のパロディだと思います。
「!」で確信が持てました。

と、元ネタ話はさて置き、ほとりシナリオの伏線になり得る重要なイベントでした。
ほとりシナリオが攻略順序固定になっている理由が分かる気がします。
少なくとも2周目以降であれば、全てのランダム・イベントを見ているだろうから、当然、このイベントも見ているだろうという計算なのでしょうね。
このイベント以外でも、ほとりだけは特別扱いで、伏線になり得るような言動や展開がランダム・イベント中に何度も出てきます。
ほとりシナリオの評価が高いのには納得です。

ひとまず海行っとけ
夏と言えば海。
というわけで、お決まりの海水浴イベント。

特に何ということもない、むしろ定番だからこそ、意識して平凡にしている節のあるイベントでした。
僕としては、スイカ割りが面白かったです。
このイベントに限らずですが、シゲオの声優さんは、今までの男友達にはなかったキャラ作りで新鮮でした。上手いです。
他のキャラクターは声がなくても、印象はそれほど変わりそうにないけれど、シゲオだけは声がなくなると、まったく別人になってしまいそうです。

虫さされでもう大変
殺虫剤を散布する間、校庭で待機する部活メンバーを残して、主人公は一人で虫を探して街を歩き、隣町まで行ってようやく目当ての虫を購入します。
そして、タクシーを使って大急ぎで学校へ戻るのですが……。

あまりにアホで、無茶で、くだくだしいので一切の説明を省きますが、とにかく虫を手に入れた主人公が、その虫を誤ってシゲオの背中に入れてしまうことが、このエピソードのオチとなります。
誤りなのが「虫を入れたこと」でなく「シゲオの背中に」であることがポイントです。

ようは、女の子の背中に虫を放り込んで「俺が取ってあげよう」的な、エロぃ展開を期待していたのが、シゲオのせいで失敗したという流れです。
でも、僕としては、最初の「殺虫剤散布」をキーワードにして、せっかく買ってきた虫が、空気中に僅かに残っていた殺虫剤で死んでしまうというオチのほうが良かったのではないかと思いました。
シゲオはギャグ要員で、ある意味「何でもアリ」なキャラクターであるだけに、オチに使われるとどうしても安易な印象を受けてしまいます。

納涼夏の部室
由佳子がクジを引くと出てきたのは…。
『暑いの何とかする』
こうして部員たちによる暑さ対策が始まるわけですが、最後に出てきた、職員室の換気扇に細工をするのだけが、まったく想像が出来なくてよく分かりませんでした。
職員室のクーラーで冷えた空気を、部室まで引っ張ってくるという理屈は分かるのですが、その方法のところで絵が浮かびません。
もしかすると、僕が分かっていないだけかもしれないので強くは言えませんが、他のイベントでたまにやっているように、デフォルメの絵などを入れて、状況を分かり易くしてくれるとありがたかったです。

なめくじと塩
1、2を争う程のグダグダっぷりを発揮しているイベント。
綺麗好きのほとりが、嬉々としてナメクジに塩をかけるという、それだけの話です。
面白かったのは、桑本が顔に似合わず花が好きだと分かったことくらいです。

ガマン・でソウ
映画「ソウ」をもじったタイトル。主人公と実梨が手錠で足を繋がれてしまう話です。
シリーズ化されているとは言え、「1」しか見ていない僕の中では、けっこう今さらな気もしましたが……。
まあ、それよりも、最初からタイトルでネタバレしてしまっていることにマズさを感じた話ではありました。冒頭で実梨がジュースをガブ飲みしているくだりなどは、分かり易過ぎて失笑してしまったし、選択肢以降の展開にも工夫が足りません。

どうせなら、実梨が使ったトイレの便器に鍵が隠されていた、くらいの設定でやってもらいたかったです。
実梨が、主人公と繋がれたまま、どうにかこうにかトイレを済ませて、ザーッと水を流した時点で、実は、鍵が流れてしまっていたのだ、という原作を意識したオチなら笑えたと思います。
この通りにしろとは言いませんが、どうせパロディをやるなら徹底的にやって貰ったほうが嬉しいですね。

水分補給はまめに
罰ゲームの椅子運びを賭けて、部員で大食い勝負をすることに。
ところが、シゲオが用意したのは「水」。
しかも、熱湯だったり砂糖水だったり塩水だったりと様々。
主人公が運悪く、激辛の水に当たって負けることも、なんとなく予想済みの結果で驚きがなく、イマイチなエピソードでした。
どちらかと言うと、賭けに勝ったは良いが、砂糖水と塩水を飲み切った実梨とほとりの健康のほうが気になります。
やかん一杯だとかなりの量ですから(笑)

written on 2007.02.25

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