発売日:2006/3/17
シナリオ:2さうざんと内藤
原画:綾風柳晶

お帰りなさいませ☆ご主人様♪

メイド喫茶のメイドさんは、メイドさんじゃない。
でも、本作にでてくるメイドさんは、メイドさんじゃないメイドさんでもない、おかしなメイドさんでした。

Sなメイドさん
作中に登場するメイドさんは皆、個性的です。
中には、夜になるとSM系の風俗で働いている娘もいます。

「メイドさんはアルバイトだから、勤務時間外に何をやっている人なのかは分からないよ」

という現実を皮肉った設定なのですが、こういう物の見方は、あんでる☆さんの前々作「確かにキミはココにいた」に通ずるものがあります。

もちろん出オチに終わることはなく、その後のHイベントでは、

「んふふ、ここに聞けば、うそか本当か分かるのよ、ご主人様」
「あら、しっかり反応してるじゃないの、ご主人様のチ○ポ」
「こんなにも大きくなっちゃって……」
「ご主人様は、□□の奴隷なの…… だから、このままこうしてればいいのよ」

みたいな流れがあって、

「い、入れたいです……! □□さんのおま○こに、入れたいですっ!」

なんて具合に、見事に設定が生かされた変態シチュがあるのも、このメーカーさんの面白いところです。
主人が奴隷でメイドが女王様。
一見、矛盾だらけのようで、その実、最も現実に近い関係であるという無茶苦茶な状況が笑えます。

作中に『ご主人様、ジュース買ってこいや』という小タイトルがありましたが、これはまさに本作を象徴する一文だと言えるのではないでしょうか。

独特の視点と表現
こんな会話がありました。

「たかがパイズリやフェラチオの、どこが刺激が強いの? 奉仕の一環でしょうが」
「えっ? パッ、パイズリですよ? フェッ、フェラチオですよ?」
「いつもは服の下に隠れている箇所を、露わにするんだから、そりゃあ……」
「若いわね。……というか、ティッシュのカスがあちこちに張り付いていそうな汚らしい発言だわ」

最後のセリフなんかは、なかなか上手いこと言っているな、と思いましたけどね。
探偵小説で、「まだ警察学校のカラが尻にくっついていそうな素人っぽさ」なんて表現があったのを思い出しました。
ティッシュのカスと比べるのは失礼かもしれませんが、「エロゲーに置き換えるとこうなるのか」と思うと、何やら感慨深いものがあります。

主人公の目線を大切にして書いているのが伝わってきますね。
女の子にスネ毛を見られるのを恥ずかしがる場面は、懐かしいやら、馬鹿らしいやらで、かなり笑いました。
言われて初めて「あぁ、そういえば」と納得させられる、懐かしい表現が多かったです。
ここのライターさんの観察眼には毎度驚かされます。

総評
前作以上に、馬鹿に磨きがかかった至高の馬鹿ゲー。
しかしながら、面白くするのに一生懸命すぎて、ヒロインが色物集団になってしまっていたのだけが残念です。
主人公とヒロインの会話も、

「ヌいて差し上げますわ」
「いや、結構です」

こんな感じですからね。
痴女属性のゲームなのか?
などと思った時期もありましたが、痴女というのは、もちろんエロぃのは間違いないのだろうけれど、男をその気にさせるのが上手い女のことでもあって、ただヤリたいだけの女とは違うように思います。

本作の場合、性に対して明け透けなところが、笑いにつながっていたのは確かですが、境界線を見誤り失敗していることも多かったです。
エロと笑いと、どちらを主役にするのかは、場面に応じて明確にする必要があったと思います。

個人的な要望としては、ハーレムEDに行くルートの途中から「冥」や「真希」に分岐するルートが欲しかったです。
主人公に擦り寄ってくる残りの4人が鬱陶しく感じることがあったので、そんなときに、冥や真希の方にフラフラ〜っと浮気出来てしまえば気分が良かったのになぁ、と贅沢なことを思ったりしました。

written on 2006.05.14

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