モエかん -MOEKKO COMPANY- 【もえかん】
霧島の「でちゅ、まちゅ」口調に……。

ゲームを始めるといきなりタイトルと違った展開に『萌え』を期待していたプレイヤーは戸惑うことになるだろう。
俺は別に気にならなかったが。
『無政府資本国家』『萌えっ娘カンパニー』『第2563号島』……。
ふ〜んと画面を眺めていると、『Killing my business・・・and business is good!』の文字が…。
へぇ〜、なるほど…って、ちょっと待てぇっ!?『Killing my business・・・and business is good!』ってまさかアレのことか、おい!?
なんて言っている間にも、物語は進んでいき『Alice In Chains』『NINE INCH NAILS』『PIXIES』といった「その筋」にはたまらん単語がズラリ…。
おいおい、中々笑わせてくれるではないか!
ここまでやっていいのかい!?
まぁ、『ギルティギア』シリーズは更に凄いが…。
気になるんだが、この単語の意味をエロゲーマーの方々はご存知なのだろうか?
詳しいことは、追記で書いてあるので知らない方は参考に。

本文
音楽は場面を盛り上げてくれる曲が多くあり、印象に残る曲ばかりだった。
明るい曲や戦闘シーンの曲、切ない曲など、どれもが場面に見事マッチしているのは見事としか言えない。
それだけに、音楽鑑賞モードが無いことは大問題だ。

Hは純愛と陵辱の二種類。
純愛の方は内容が薄いが、陵辱の方は内容が内容だけに濃い。
メイドを虐めたいという願望を持っている人には堪らないだろうな…。
しっかし、ヒロインたちを調教する主人公は別人だな。

シナリオは前半『萌え』に徹し、後半は『燃え』な展開になる。
が、一部のシナリオでは(特に霧島)消化不良・不完全燃焼ぎみ。
『萌えっ娘カンパニー』『NURSERY CRYME』『PIXIES』『N-GIRL』など、プレイヤーの期待を大いに煽るような設定にも関わらず、ほんの一部しか登場させず、消化不良で終っているのが悔やまれる。
この設定を上手く使えていたなら、更に面白い作品が出来たはずだろう。
まぁ、その部分はファンディスクの『モエカす』で解決されるのだろうか?
まだプレイしていないため、今から楽しみで仕方ない。
楽しみだ。
とてもとても楽しみだ…。

メインキャラは、リニア・霧島・かずさ・冬葉・鈴希の五人。
リニア‐製造年不明のポンコツアンドロイド。ドジッ娘。
霧島‐主人公の秘書。「でちゅ、まちゅ」口調が特徴。外見はモロ幼子。
かずさ‐料理が得意な主人公の護衛のためにやって来たメイド。ふたなり…。
冬葉‐萌えっ娘島の図書館司書メイド。天然で絵本好き。
鈴希‐屋敷を彷徨っていた謎の少女。たこ焼き好きのロリっ娘。

五人とも非常に『萌え』で可愛らしく、ヘタレ・ギャグ調の絵も好み。
CGが500枚近くあり、バリエーションが豊富で文句を付ける気も無い。
声優もキャラと合っていて、かなり良し。
霧島の「でちゅ、まちゅ」口調は聴いていて、なんとも言えん気分になったが…。
そういえば、PS2版には「萌野命(だったっけ?)」というキャラがいるみたいだ。
絵を見たかぎりでは、PC版にいても違和感がないと思うのだが…。

脇を固める極東日没・隷・整備のおやじさん・灯台に居るおばさんも実に個性豊か。
残念なことに、主人公を含めた脇役にも声が無いのが非常に勿体ない。
それぞれのヒロインのシナリオでも活躍してくれるキャラだけになぁ…。

キャラのデザインや音楽などは問題はない。
が、この作品一番の問題は、CG鑑賞モードが使いづらいことと音楽鑑賞モードが無いことだろう。
CG鑑賞モードはいくらなんでも、一枚ずつ表示していくというのはどうかと思う。
きっと、昔のゲームはこんなんだったんだろうな。
音楽鑑賞モードに至っては、「音楽が聴きたいならサントラを買いやがれ、コノヤロー!!(猪木口調で)」と言われているような気がする。
あと、このレビューを書くにあたって再びプレイした時、「緊急回避ボタン」なるものを見つけた。
最初、プレイした時はあったことに気付かず、最後まで一度も使用することなく終らせた。
この機能って意味あるのか?
用意されたCG六枚は壁紙としてたまに使っているので無問題。

総評
『萌え』と『燃え』を求めている人にはオススメの作品だ。
この作品をやるまで『萌え』が苦手だった俺でも、十分楽しむことが出来たのだから。
今では「萌えぇぇぇ〜〜っ」と叫んでもなんとも思わなくなったのだから。
…ダメじゃん。

更に、『笑い』や『泣き』の要素もあるので、多くの人に勧めることの出来る作品である。
事実、PS2に移植されたことだし…。
しかし、物足りない部分(世界設定やCG・音楽鑑賞モード)があるのが残念だが、十分すぎる良作であることに間違いない。
ジャケ買いしたとしても損はしないはず。
流石は、管理人がHP上にキャラとかを使用しているだけある(笑)。

追記
今回は、『モエかん -MOEKKO COMPANY-』に登場した多くの元ネタについて書こうと思う。
知っている人も多いかもしれないが、まぁ、気にしないでほしい。

『Killing my business・・・and business is good!』−アメリカのヘヴィ・メタルバンド『メガデス』が1985年に発表した1stアルバムだが、音質が著しく悪いことで有名。
2002年、突如解散したが、2004年復活。
今年の秋、爆音系ロックフェス『ラウドパーク』にトリとして来日する。
他の出演バンドも豪華すぎる。
い、逝きたい…。

『NURSERY CRYME』−おそらく、イギリスのプログレバンド『ジェネシス』が1971年に発表した3rdアルバムのことだと思われる。
邦題は『怪奇骨董音楽箱』。
残念ながら、一度も聴いたことがないため、どのような音楽なのか不明。

『Alice In Chains』−90年代初頭のグランジ・オルタナティブロックシーンを代表するアメリカのバンド。
音楽・商業的に成功を収めたが、ボーカルのレイン・ステイリーが深刻なドラッグ問題を抱えており、活動ができない時期が多かった。
2002年、ボーカルのレイン・ステイリーが薬物過剰摂取で死亡したが、今年、新たなボーカルを加入させ活動を再開させ、夏には野外フェスで来日した。

『NINE INCH NAILS』−トレント・レズナーを中心としたアメリカのインダストリアルバンド。
「バンド」と書いているが、トレント一人のプロジェクト。
ツアーのために毎回メンバーのオーディションを行っている。
トレント・レズナーの独自の世界観と音が聴き手を狂気・苦痛・混沌が渦巻く世界へ引きずり込んでくれる。
特に、1994年発表の2ndアルバム『the downward spiral』は名盤。

『PIXIES』−アメリカのロックバンド。
『ニルヴァーナ』など多くのバンドに影響を与えた。
1993年に解散したが、2004年再結成し、フジロックにも出演した。
2005年には初のジャパンツアーを敢行した。

『JESUS AND MARY CHAIN』−イギリスのロックバンド。
1984年に結成され、1999年解散。
対バンのギターを壊す、観客と暴動になる、15分でライブを終了するなど数多くの伝説(悪行)を残している。
1stアルバム制作時のみ、プライマル・スクリームのボーカル、ボビー・ギレスピーがドラムとして参加していた。

最近、洋楽聴いていないなぁ。今度、CD買いに行くか。

エロゲーマーの皆さん、何かオススメのCDないですか?
ジャンルは問わないので、「コレだ!」というモノがあるなら是非教えていただきたい。
ロックだけでなく、ゲーム音楽や映画・アニメサントラ、アニソンも範囲内です。
電波ソングは……だが。